荘厳された本格的真言密教の道場は入る者の心を静ませ、厳かな気持ちへと導きます。また法要時にはお年寄りやお体の不自由な方にも優しい椅子での法要となります。
円乗院のご本尊は不動明王です。
梵名は阿遮羅嚢他といい、火を観想して動ぜず、あらゆる障害を焼きつくす大智の火を身から発する・・・といわれています。
円乗院のご本尊は不動明王です。
梵名は阿遮羅嚢他といい、火を観想して動ぜず、あらゆる障害を焼きつくす大智の火を身から発する・・・といわれています。
五大明王(降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王、不動明王)の中心的な存在で、大日如来の使者となって悪を断じ、善を修して真言行者を守る役割をになっています。
しかし、本来的には大日如来の教令輪身で如来そのものなのです。
像容は明王の中では唯一の一面二臂で、莎髻とよぶ花形の髻か蓮華を頭にいただき辮髪を左肩にたれ、猛炎をせおい、忿怒の形相をして、右手に利剣、左手に羂索をもち、瑟瑟座か磐石座に立つ(坐る)のがふつうです。
本来は大日如来の化身なのですから、蓮華座に立つ(坐る)資格があるのですが、一格下の座に立つ(坐る)のは、わざわざいやしい身分に身を置いて、より多くの衆生を救おうとしておられるのです。
不動明王への信仰は、密教がさかんになった平安初期からひろまり、国や個人を守るものと考えられ、とくに江戸時代には、不動尊信仰に排他性がなく、どのような宗派に属する人びとにも信仰されてきました。